中小企業の新型コロナウイルス対策状況
経済産業省所管の独立行政法人である中小企業基盤整備機構(中小機構)が、全国の中小企業(約2,000社)を対象に、新型コロナウイルスの影響についてアンケート調査を実施しています。
このアンケート調査は4月から毎月実施されていますが、今日はこの6月度の調査結果の中から、中小企業の現在のコロナ禍対策と今後予定しているコロナ禍対策について見ていきたいと思います。
下記の表がその調査結果ですが、上半分の青い部分が事業面のコロナ禍対策(現在・今後)で、下半分の赤い部分が労務面のコロナ禍対策(現在・今後)です。
【出典】新型コロナウイルス感染症の中小・小規模企業影響調査(2020年6月)/中小機構
この調査結果を素直に捉えると、今後の割合が現在の割合を超えている対策が今後、力を入れていこうとしている対策であると言えます。事業面で、今後の割合が現在の割合を超えている対策は「新たな商品・サービスの開発」、「既存商品・サービスの提供方法見直し」、「営業活動・打合せのオンライン化」となっています。
労務面では、今後の割合が現在の割合を超えている対策はいくつかありますが、超えている割合が最も多いのは「会議・事務手続きのオンライン化」のようです。
コロナの影響を受けていないのか、何の対策も講じていない企業もあるようですが、それでも多くの企業は事業面、労務面ともにオンライン化を進めつつ、新たな商品やサービスの開発を行うなど、コロナ禍を乗り切るために前向きに取り組んでいることがわかります。
企業によって状況は異なりますが、コロナの収束が見えない中で事業を継続していくためには、今後もこれらの取り組みが重要になってくるものと思われます。