アフターコロナの次世代、リモートワークにも有効な「ティール組織」を考える!

2023年9月1日

進化していく組織は「ティール組織」と呼ばれます。

新型コロナの影響もあり一寸先が不透明な時代にあって、経営者としてはアフターコロナの次世代に生き残っていくために、進化する組織(ティール組織)を構築していくことが求められるのではないでしょうか。

人類は文明の発展と共に、組織の形も進化してきました。この進化の過程と特徴を「色」で例える理論があります。ケン・ウィルバーの「インテグラル理論(スパイラル・ダイナミクス)」です。これらの理論を元に、著者が様々な組織を調査し、新たに定義したのが次のような組織の進化モデルです。
 
無色:血縁関係を中心とする小さな集団
マゼンダ(神秘的):部族。日本でいうと卑弥呼とかの時代?
レッド(衝動的):力が支配する組織。強さが正義。マフィアやギャングが作ること。
アンバー(順応型):ルールが全て。階層構造。日本で言うと官僚の世界。
オレンジ(達成型):実力主義。日本の多くの企業がこれ。目標達成がとにかく大事。
グリーン(多元型):多様性と平等が大事。NPOやボランティア組織など。
ティール(進化型):組織を生命体に例え、メンバー一人一人の自主性が重要とされる。
 

変化の激しい時代に自然発生的に生まれたのが「ティール(進化型)」組織です。

新型コロナ後の組織づくりに、リモートワークは必要かつ有効ですが、ITツールを完備して業務のオンライン化を推進しても、マネジメント手法や権限の付与・分散など組織の意識改革が行われない限り、リモートワークが機能することは難しそうです。そういった労務管理が難なく、うまくいっている企業は元々そういう土壌があったのかもしれません。

変革を遂行するには組織のあり方を根本から変える必要があるところ、最大の抵抗勢力は「経営層の意識」です。自律分散協調型のティーン組織への転換は上層部のもつ権限の一部放棄も意味し、改革には強い痛みを伴うからです。組織改革が実行できるかどうかは、経営層がこのような痛みに耐えて、時代の変化を認識して強い意思を示せるかどうかにかかっています。

コロナという禍は、「経営者の意識」を否応なく変えていくかもしれません。