直行直帰の勤怠管理 ~建設業の場合~

会社が従業員の労働時間を把握することについては、2019年4月1日施行の改正労働安全衛生法に規定されたことで法的な義務になっていますし、同じく2019年4月1日施行の改正労働基準法では時間外労働の上限規制(※)も設けられたことから、これまで以上に重要になっています。

原則として大企業については2019年4月1日から適用され、中小企業については2020年4月1日から適用されていますが、建設業や自動車運転の業務については、2024年4月1日から適用されることになっています。

このように勤怠管理についてはこれまで以上に厳格、適正に行っていくことが求められているわけですが、

今日は従業員に直行直帰させることが多い建設業での勤怠管理についてのお話です。

建設業の会社では、事務担当の従業員を除けば、自宅から現場へ直行、現場から自宅へ直帰させることが多いため、

より複雑な労働時間の管理が求められます。

まず、この直行直帰する時間については、いわゆる通勤時間に該当するため、労働時間ではありません。

現場を会社(就業場所)と捉えて、そこで業務を開始する時間が始業時間、業務が終了する時間が終業時間となります。

※仮に現場に直行ではなく、一度、会社に寄って資材などを車に積んでから現場に向かうような場合には会社に到着した時間が始業時間になります。

このため、建設業の会社では現場でも勤怠管理ができるようにすることになりますが、

一般的には次のような方法で対応しています。

1. 始業・終業時刻を記入させた出勤簿や日報などを給与締め日以降に提出させる。

2. 現場にタイムレコーダーを設置し、タイムカードを給与締め日以降に提出させる。

3. クラウド型の勤怠管理システムやアプリを導入して、従業員にスマートフォンなどで打刻させる。

工期が短い現場であれば、手軽な1でも良いのでは?と思われるかもしれませんが、労働時間を把握する方法について、

厚生労働省のガイドラインや改正労働安全衛生規則第52条の7の3では、

「タイムカードによる記録、パーソナルコンピュータ等の電子計算機の使用時間の記録等の客観的な方法その他の適切な方法」とされているため、厳密に言えば、2か3のような方法でなければなりません。

さらに、2か3のどちらの方法が良いのかと言われれば、費用対効果を考えると、圧倒的に3の方法です。

いまでは、クラウド型の勤怠管理システムやアプリは比較的低価格で導入できますし、給与計算ソフトと連携すれば、

従業員がインターネット上で打刻した時間をそのまま給与計算に反映させることもできます。

1または2のような方法で対応しているのであれば、3の方法を導入することをお勧めします。