年次有給休暇の一斉付与のデメリット 

2023年10月31日

年次有給休暇の計画付与とは

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年次有給休暇

年次有給休暇5日が義務化になり、年休を必ず取るという、習慣も根付いてきた気が致します。

人数が多いところなどは、年休の管理が大変で、「計画付与を検討したい」という、お問い合わせが、一定数あります。
一斉付与を採用することにより、多少、企業が不利になろうが、面倒くさい。その、お気持ちは、わかります。

それでは、年次有給休暇の計画付与とは、どのようなものでしょう。


「そもそも」
年次有給休暇の一斉付与とは?

労働者の雇入れ日から6ヶ月継続し、全労働日の8割以上出勤した場合は、10日間の年休が付与されます。
年休はその後1年経過ごとに一定日数が付与されます(下の表参照)。

勤続年数6か月1.5年2.5年3.5年4.5年5.5年6.5年以上
付与日数10日11日12日14日16日18日20日

「雇い入れ日から6か月継続勤務した日」=この年休が付与される日を、「基準日」といいます。

例えば、2023年4月1日に入社した場合、6か月経過後の2023年10月1日(基準日)に10日間の年休が与えられます。入社1.5年後の2024年10月1日には11日の年休が与えられます。

新卒採用者ばかりであれば、全社員が10月1日に、年次有給休暇が付与されることになりますが、中途採用の場合は、全員の入社日が異なるために、基準日もみんな、バラバラで、従業員の人数が多くなると、管理が大変になります。


そこで、出てくるのが、「一斉付与」です。
例えば、4/1に、一斉に付与する(年休を増やす)。

その場合、どのようなデメリットが起こるでしょうか?


例えばですが、

3月に入社したAさん。4月になって、6か月を待たずに、一斉付与により、10日間の年次有給休暇を取得。

でも、「わたくし、この職場には合わないと思いました」となった場合、 「年休10日間消化して、退職させてください」と、申し出があった。

企業は、これを、拒否できるかというと、就業規則に前もって定めるわけですから、当然、拒否できないとなります。入社してすぐ退職する方に、年次有給休暇の取得を10日取得を認めたうえで、退職を認めなければならないと、思います。そのような事例があるのは、稀でしょうから、一定の、経済的損失を覚悟のうえで、業務効率を優先し、腹をくくるか、くくらないか? 検討すべき事項です。

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