ビジネスに問われる『姿勢』の所在

最近、「AIの波に乗り遅れるな」、「今すぐ始めないと取り残される」といった、不安を煽る広告を目にすることが増えてきました。
特に、シングルマザーや主婦の方々が「これができれば自分も変われる」と期待を込めて、数十万円もする高額な講座に申し込むケースも少なくないと聞きます。
しかし、実際に成果を出すことができるのはほんの一部の人。多くの方は期待したほどの結果を得られず、残るのは経済的な負担と心の傷です。
「自己責任だ」という声もありますが、本当に問われるべきは、サービスを提供する側の「姿勢」ではないでしょうか。希望を持って一歩を踏み出した人の不安や願いに、どれだけ誠実に向き合っていたのか。「簡単に成功できる」という言葉で、契約を取ることが目的になっていなかったか。
経営の原点にある「動機」
何をするかよりも、なぜそれをするのか。サービスを提供する側の「動機」こそが、その事業の本質を決めると考えています。
「経営の神様」と呼ばれた稲盛和夫さんは、「動機善なりや、私心なかりしか」という言葉を遺されています。これは、経営や行動の判断基準として、非常に本質的な問いです。
利益や効率を求めるあまり、人の不安や弱さを利用していないか。誰かの幸せを心から願う思いから、行動が始まっているか。これを自らに問い直すことが、これからの時代には必要不可欠です。
写真は鹿児島県南九州市川辺 豊玉姫神社

信頼と豊かさを生み出すために
これからの社会に求められるのは、恐れではなく「希望」を与える在り方、搾取ではなく「共感」が価値となる社会です。目の前の一人ひとりに誠実に向き合い、信頼を築くこと。この日々の営みこそが、未来を創る原点なのだと改めて心に刻んでいます。
この記事を読んで「当社の経営の『姿勢』は大丈夫だろうか?」「従業員との間に信頼関係を築くにはどうすればいい?」といった疑問をお持ちになった方もいらっしゃるかもしれません。
上岡ひとみ経営労務研究所では、法令遵守を第一に、経営者様と従業員の方々が共に幸せになるための経営サポートを行っています。
何かお困りのこと、ご相談されたいことがあれば、お気軽にお問い合わせください。 私たちは、あなたのビジネスが信頼と希望に満ちたものになるよう、真摯にお手伝いいたします。