本音を包むオブラート -現場の真実が届かない訳-
「言ったはず」が通用しない理由。組織を蝕む「二重のフィルター」の正体
「なぜ、現場に真意が伝わらないのか?」
リーダーが抱くこの悩みは、個人の能力不足ではなく、人間が持つ避けられない「脳の構造」と「心の防衛本能」に起因しています。
組織の課題解決は、まず私たちが無意識に抱いている「伝わっているはずだ」という幻想を捨てることから始まります。
情報を削ぎ落とす「二重のフィルター」
組織内のコミュニケーションでは、発信者と受信者の両方で情報の欠落が起こっています。
1.発信者のフィルター(言葉のオブラート)
人は自分を守るための鎧や、相手を傷つけないためのクッションとして、無意識に本音を言葉のオブラートで包んでしまいます。
リーダーの元に届く報告が必ずしも現場の「真実」ではないのは、このためです。
2.受信者のフィルター(脳の隙間)
人は話の20%しか聞いていないと言われます。
脳の思考速度は話す速度よりも圧倒的に速いため、聞き手の脳には「隙間」ができ、無意識に別のことを考えてしまうのです。
この「本音を100%言わない」発信者と、「20%しか受け取らない」受信者が交差することで、言葉は驚くほど痩せ細ってしまいます。
「伝わった」という幻想を捨てる
アイルランドの劇作家ジョージ・バーナード・ショーは、
「コミュニケーションにおける最大の問題は、『それが達成された』という幻想である」
と説きました。
「一回言えば分かるだろう」という期待は、リーダーとしての甘えかもしれません。
この絶望的なまでの「伝わらなさ」を直視し、仕組みとしてどう補完していくか。
それが、強い組織を作るための出発点となります。
現場の真実を捉え、風通しの良い組織へと変革するための具体的な手法を、ぜひ一緒に考えてみませんか。
