マイナンバーカードで失業保険手続き

2023年10月31日

マイナンバーカードで失業保険手続

Q. 退職者がハローワークで失業保険を受けるための手続きを行う場合、マイナンバーカードを提示することで手続きが簡単になると聞きました。当方は会社の総務担当ですが、退職予定者に聞かれることもありそうなので、参考までにこの概要を教えてください。

A. 退職者が失業保険(正確には「基本手当」などを指します。)を受給するためには、最寄りのハローワークに行き、求職の申し込みを行い、受給資格の決定を受ける必要があります。

上記の手続きについて、2022年10月1日からは、退職者が最初の手続きの際にマイナンバーカードを提示すれば、マイナンバーカードによって本人認証が行われ、雇用保険受給資格者証は交付されなくなります。(このため、顔写真も持参する必要がなくなります。) また、失業認定日にもマイナンバーカードを提示することで、失業の認定を受けることができるようになります。

失業保険を受給するための手続きについて

従来の手続方法

退職者が失業保険(正確には「基本手当」などを指します。)を受給するためには、まず、退職者本人が、会社から送られてきた雇用保険被保険者離職票や顔写真(2枚)、運転免許証などの身元が確認できるもの、また、預金通帳を持って最寄りのハローワークに行き、求職の申し込みを行い、受給資格の決定を受ける必要があります。

この受給資格の決定を受けることができれば、写真が貼付された雇用保険受給資格者証が交付され、その後は、原則として4週に1回の指定された失業認定日に、雇用保険受給資格者証と失業認定申告書を提出して、まだ失業状態であることの確認がなされることで、失業保険を受給できるようになっています。

マイナンバーカードを用いた手続方法(2022年10月1日から)

退職者が最初の手続きの際にマイナンバーカードを提示すれば、マイナンバーカードによって本人認証が行われ、雇用保険受給資格者証は交付されなくなります。(このため、顔写真も持参する必要がなくなります。)

失業認定日にもマイナンバーカードを提示することで、失業の認定を受けることができるようになります。

※ここでは、一般の失業保険の手続きについて説明していますが、65歳以上の失業保険である高年齢求職者給付金などでも同様の取り扱いになります。

ちなみに、このマイナンバーカードによる本人認証、失業認定の手続きは強制ではありません。そもそもまだマイナンバーカード自体を持っていない方もいるでしょうし、持っていてもマイナンバーカードを持ち歩きたくないという方もいるかと思います。その場合には、最初に説明した従来どおりの手続き(雇用保険受給資格者証が交付され、随時こちらを提示する。)を選択することも可能です。


さらに詳しく…

マイナンバーカードを活用した失業保険の受給手続きの流れ

マイナンバーカードを活用した失業保険の受給手続きの流れは次のとおりです。

1.受給資格の決定

ハローワークにマイナンバーカードを持参のうえ、雇用保険被保険者離職票などの必要書類を提出(顔写真2枚は不要)して求職の申し込みを行い、受給資格の決定を受ける。

2.雇用保険受給資格通知(全件版)の交付

指定された日にハローワークで開催される雇用保険説明会に出席し、そこで雇用保険受給資格通知(全件版)の交付を受ける。

3.雇用保険受給資格通知(最新処理状況版)の交付

失業認定日ごとにマイナンバーカードを提示し、失業の認定を受ける。この際、その処理結果が印字された雇用保険受給資格通知(最新処理状況版)が交付される。

マイナンバーカードによる本人認証について

このマイナンバーカードによる本人認証は、ハローワークに設置されているタブレット端末に利用者証明用電子証明書の4桁のパスワードを入力することにより行われます。この際、3回連続で正しくないパスワードを入力するとロックがかかり、市区町村の窓口に行って再設定してもらわなければならなくなりますので注意してください。

マイナンバーカードによる失業認定手続きについて詳しくは厚生労働省のリーフレットで確認ください。
「マイナンバーカードで失業認定手続ができるようになります」/厚生労働省

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