シャッター街の問いかけ:見えない資本『地域コミュニティ』が紡ぐ未来

あなたの街の商店街は、今、どのような姿でしょうか?
私の住む鹿児島県指宿市の駅前の商店街では、残念ながらシャッターが目立つ寂しい光景です。
しかし、車でわずか30分ほどの南九州市川辺では、商店街は、シャッターが下りている店は少なく、地域全体に活気が感じられます。
寂れる商店街が問いかけるもの、そしてこの対比が物語るのは、効率性や利便性だけでは測れない価値の存在です。
非効率だけれど豊かな人間関係
川辺では、「川辺二日市」や「川辺祇園祭」といった地域の祭りを通じて、商店主同士、そして地域住民との関係が維持されています。 祭りの準備で商店主たちが一緒に汗を流し、地域の人たちが集まる場を提供し続けてきました。
商店街は、単に買い物をする場所ではなく、店主との何気ない会話、常連客同士の温かい交流、そして地域の人が集い、情報が飛び交う場所。
そこには数字では測れない価値があります。
言い換えれば、そこには「非効率だけれど豊かな人間関係」があり、「見えない資本」としての地域コミュニティが大切にされてきたのです。
「隣人を知らない者は、貧しい者である」
ベンジャミン・フランクリン
とありますが、まさに地域における人間関係の豊かさが、その地域の真の豊かさを示すと言えるでしょう。
失われゆく「見えない資本」と市場経済
行き過ぎた資本主義は、この価値を軽視してきました。
私たちは利便性を手に入れた代償として、地域コミュニティという貴重な資本を失いつつあるのです。
市場経済の恩恵を受けながらも、それに支配されることなく、人間らしい豊かさを保ち続けることはできるのでしょうか。
川辺の商店街は、その一つの答えを示しているように思えます。
写真は、南九州市川辺町清水岩谷公園

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